あしたも日曜日

~40代セミリタイア夫婦のシンプルライフ~

2019北海道車中泊の旅12日目【礼文島⑤ 北のカナリアたち】

 

 

礼文島3日目午前

高山植物

朝起きて島を南下する途中、「高山植物園」に寄りました。季節外でも無菌培養されているレブンアツモリソウが見られると漁師さん宅でお会いしたおじいさんから伺っていたので向かったのですが、残念ながらこの日は枯れてしまっていたらしく、レブンアツモリソウは拝めませんでした。

うにむき体験センター

次に立ち寄ったのは、「うにむき体験センター」。ウニの殻むき体験をしてきました。エゾバフンウニムラサキウニの2種類があります。ムラサキウニはまだシーズン手前ということでエゾバフンウニを剥くことになりました。

専用の器具を使ってウニの殻を上からガツンと割り、中をほじくって食べます。

甘い!

さすが良質の利尻昆布を食べて育ったウニです。

しかし食べたら終了。あっという間のウニむき体験。

あまりにあっけなかったので、勧められるまま活エビも食べてみました。

殻をむいて生きたまま胴体にかぶりつくぅ!

歯にエビの衝撃が伝わりゾクゾクっとしました。ごめんよ~

原始的な胴体かぶりつきの後は、頭と尻尾をバーナーでカリカリに焼いてくれます。

超高級な海老せんの味! ウニ以上に感動してしまいました。

お口いっぱいにエビの風味を残しながら「うにむき体験センター」を後にしました。

 

 

礼文島3日目午後

映画『北のカナリアたち

北海道への車中泊旅行の直前に、一番の目的地である利尻島礼文島に関連した映画はないかと探し当てた『北のカナリアたち』。

北の零年』『北の桜守』と並んで北海道を舞台とした「北の三部作」といわれる映画の一つとなっており、いずれも吉永小百合が主演の作品です。

 

阪本順治監督のこの映画は、礼文島が主な舞台となっているヒューマンドラマで、美しい礼文島の景観がこれでもかと満載されています。

また、湊かなえのストーリーの骨太さが存分に味わえることに加え、子どもたちの澄んだ歌声に強く胸を射たれる名作です。

頑張っている子どもの姿って泣けますよねぇ。礼文島を訪れるなら是非観ていただきたい作品です。

北のカナリアパーク

 さて、この映画でロケに使われた、礼文島南東にある『北のカナリアパーク』に本日は行って参りました。

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北のカナリアパーク 映画の舞台となった小学校(セット

www.town.rebun.hokkaido.jp

ちょうどこの日はお祭りをしており、入り口にある建屋で無料のコーヒーが振る舞われました。

そしてその建屋の奥に、この映画で吉永小百合が教師を演じる『麗端小学校岬分校』の校舎が展示場として開放されています。

 

校舎の背後に、雄大利尻山がそびえ立っている映像を映画で見ていたので、楽しみにしていたのですが残念ながらこの日は悪天候で全く拝めませんでした。

でも映画のままの校舎はとても風情があり、自分の通っていた小学校とは全く似ていないにも拘らず、懐かしい気持ちになりました。

なんとこの校舎は実在した小学校ではなく、セットとして一から作り上げられたそうです。すごいリアル。年季の入った感じがかなり出ているのですが、それもそのはず、利尻島に実在した小学校の材木等を使っているそうです。

 

特に面白かったのは、映画の工程表をそのまま展示しているコーナーでした。

いつ、どこで、どのキャストが、どんなシーンを撮るかが書かれた工程表に、映画作りのリアルが感じられて興味深かったです。

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映画『北のカナリアたち』撮影予定表

教室の中も入ることが出来ます。これまたリアルな風景。各机に旅の日記帳が置かれており、来訪者の感想を読むことができます。みなさん礼文島の曇りがちな天気に悩まされているようで、利尻山が見えなかったことを嘆いている方が多かったです。やっぱりそぉなんだぁ。見られたら超ラッキーと思ったほうが良いのかもしれません。季節にもよるのかな?

窓からは、映画のシーンでも観られたブランコが揺れていました。教室には思わぬハイテクな仕掛もあるので、行かれる方は請うご期待です。

教室とは別のお部屋では、平日に開かれる体験プログラムに参加できるらしく、高山植物を使ったジェルキャンドルや穴あき貝・シーグラスでアクセサリーを作るなどのワークショップに参加できます。※日程や時間は事前に町のWebサイトで確認してください。

 

撮影当時の島民にとってこの映画のロケは大変な盛り上がりだったろうと思います。

公開後も、こういう形で残された施設が、島の観光資源として島民の誇りとなっていることに改めて映画の偉大さを感じました。石原軍団がロケにこだわる意味がちょっと分かったような気がします。あれは尊い社会貢献ですね。

 今日は天気が良くなかったので、そんな日は観光客にとっても有り難い施設だなと思いました。また、こんな充実した施設なのに無料だというのには驚きました。

タコカレー 

曇りで景色が見られない日はグルメだなと思い、港近くの食堂を何軒か覗いて入ったのが「さざ波」という食堂。隣の席で4人が4人とも「タコカレー」を食べていたので我々もそれにならいタコカレーを注文。島の漁師さん宅で頂いた真蛸があまりに美味しかったので期待していたのですが、そのお味はというと「フツー」かな。なんでもそうですが、最初に食べた感動を超えるというのは余程でないと難しいのかもしれません。

島の洗濯事情

洗濯物が溜まっていたので、近くにコインランドリーがあるかお店の方に聞いたところ、「さざ波」さんは2階が民宿になっており、空いている時間ならコインランドリーを使っていいよとおっしゃっていただきました。「乾燥機はなかなか乾かないと思うけどねぇ」と一言添えられていたのを後でもっと真剣に受け止めておくべきと後悔しました。

何度乾燥機を回しても全く乾きません!いつも洗濯物はどうされているのですかと伺うと、島の人間は晴れの日まで洗濯物を溜めるのだそうです。そのため着るものがなくならないようたくさん服を用意しているんだそうです。

大変だなぁ。都会にあるようなガス式のパワフルな乾燥機は島にはないらしく、どなたに聞いても「なにそれ?」といった反応でした。島事情を考えるとプロパンガス代が高いので誰も導入しようとしないのかもしれません。

半乾きの洗濯物を大量に抱えてその日は退散。どうしよう。予報だとしばらくスッキリ晴れる日はなさそうです。思わぬ落とし穴に困惑してしまいました。最悪の場合ホームセンターの「ニコット」でタオルを買おうかとも思いましたが、しばらく晴れないのなら残りのタオルが尽きる前に利尻島に移ろうかな。まさか洗濯物が理由で島から島へ移動する潮時が訪れるとは予想していませんでした。

礼文町郷土資料館 

洗濯物を乾燥機に入れている間に、港に近い郷土資料館と温泉に入ってきました。

まずは「礼文町郷土資料館」。なかなか立派な建物です。入場料300円。

こちらのフォトギャラリーでは島の絶景がたくさん拝め、今回お訪れた夏以外の風景も見られるので、雪の風景との比較ができて面白かったです。

記念撮影コーナーではトドの親子と写真が撮れます。結構デカい。古代遺跡も多く展示されていました。

礼文島温泉 うすゆきの湯 

お次は「礼文島温泉 うすゆきの湯」でゆったり。

しばらくコインシャワーばかりだったので有難かったです。

温泉から上がり休憩スペースでくつろいでいると、窓からヒンヤリした風がスーッと入ってきました。気持ちいい!7月末でこの涼しさ。最北の島に来たなぁと実感します。究極の避暑地ですね。

 

この日は最北の久種湖畔キャンプ場までは戻らず、漁師さんと出会った駒谷崎駐車場(トイレ有)で車中泊させていただきました。

明日洗濯物は乾かせるだろうか。

湿気でムンムンの車中で眠りに就きました。

 

 (この旅は既に終了しており、振り返ってお届けしております)

 

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