大腸内視鏡検査を初体験
今日は人生初の大腸内視鏡検査の始終をお届けしたいと思います。
目次
発端
6月に胃の内視鏡検査でポリープがみつかり、切除するため手術&入院が必要となりました。
ポリープ自体は良性であったものの、検査中に切除できる大きさではなかったことと、長年のピロリ菌保菌者であるため取っておいたほうがベターとのアドバイスを先生からいただきました。
なお、ピロリ菌は除菌剤を服用し、3か月後に除菌が成功しているか確かめる検査があります。
どうせ胃のポリープ切除で入院するなら、大腸もついでに見てもらって、異常があればいっぺんに処置してもらおうと思ったからです。
自覚症状
そして今年受けた健康診断で陰性だったので、「ほら何ともないじゃん!」と慢心していたところ、今回胃の検査でお世話になった先生に、一度でも便潜血反応が陽性だった場合、その後陰性と診断されても侮ってはいけないと言われてしまいました。
放っておいて癌に発展した人を、最近立て続けに3人診察したと言われてビビる私は、もうすぐアラフィフの微妙なお年頃。
ここ数年「更年期障害」という単語がいつも頭をチラつくのです。
なんでも今まで通りと思っていたら、あっという間に手遅れとなりかねない。
去年5つ上の姉が子宮を摘出したばかりじゃないか。
なんでも早めが肝心。
無職で時間が無制限にある今のうちにやっておこう。
まずは検査から始めましょう。
大腸内視鏡検査とは
この検査では、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内側を観察して炎症やポリープ、癌の存在や程度を診断します。
曲がりくねった大腸を、手動で硬度を変えられるスコープで、小腸の手前まで進んでいきます。
実際に観察するのは、小腸までたどり着いたところから抜いていく過程で見ていくことになり、この段階で異常があれば組織採取やポリープ切除などの処置が出来ます。
このように大腸内視鏡検査は、大腸の観察と異常があった時の簡単な処置がいっぺんに出来て一石二鳥という、とっても便利な検査なのです。
なお、胃のポリープについては、小さいものなら検査中に切除出来ますが、大きかったり根元がガッツリへばりついていると、切除の際に出血が起こるので経過観察を兼ねて入院が必要になります。
検査スケジュール
- 検査1週間前に血液検査をして異常がないかを確認
- 3日前から食事制限
- 前日に検査専用食に制限
- 前夜に1回目の下剤服用
- 当日午前、2回目の下剤で大腸の中のものを全部出し切る
- 正午に病院へ
- 点滴
- 検査
- 診察(結果告知)
- 終了
食事制限
上記2、3のとおり2段階になります。
検査3日前
まずは3日前から繊維の多いもの、消化の悪いものは避けることになります。
何を食べたらいいの?というくらい普段食べている食材ばかり。
ビビっていると、「前日に食べる専用食に記載されている原材料を参考にしてね」と看護師さんがアドバイスしてくれました。
見たところ、鶏肉とジャガイモが多く記載されていたので、「鶏の肉じゃが」「鶏卵うどん」「ちりめんじゃこと大根おろしの醤油掛けごはん」をローテーションしました。
なお、いつも食べてる「もち麦ごはん」は繊維が多すぎると思って、普通の白飯に変えました。
検査前日
朝昼晩すべて専用の検査食になります。
パウチに入っているので湯銭で温めるだけの簡単なものになります。
グリコ大腸検査食「eコロン」3色セット
朝食「鶏と卵の雑炊」
300g , 197kcal
昼食「スープカレー、かゆごん」
かゆごはん:200g , 138kcal
夕食「大根とじゃがいもの鶏そぼろあんかけ、かゆごはん」
大根とじゃがいもの鶏そぼろあんかけ:180g , 90kcal
かゆごはん:200g , 138kcal
薄いです。
どこで何食べても薄味地獄だった台湾をほうふつとさせます。
最後のほうは辛抱ならず、ちょび~っとだけ「かゆごはん」に醤油をたらしました。
なお、間食はOKで、水分は出来るだけたくさんとってくださいとありました。
間食OKなもの:プリン、あめ玉、豆腐類、ゼリー
下剤
前日就寝前
「ピコスルファート」を水200mL以上に混ぜて飲む。
朝までに2回、ガッツリ排便しました。
検査当日
午前7時~9時までの間に、顆粒の「マグコロールP」が入った透明の袋に水と「ガスコン」という液体の薬を入れてガシャガシャ振ります。
顆粒が溶けたら、コップ一杯ずつゆっくり飲みます。
全部で1800mLを2時間以内に飲み切ることになります。
味はポカリスエットのように甘くてさっぱりしてました。
飲み始めてから30分くらいして最初の便意が襲ってきました。
この2時間の間に水みたいな便が何度も出ます。
最終的に薄い黄色~白色透明になったら検査OKということだったので、残り1杯分飲み切る前に止めました。
正直それでもきつかったです。2時間で全部飲み切れる人いるのかな。
この作業は、病院か自宅のどちらでも構わないと言われたので、私は自宅で済ませました。
最後に「ガスコン散1包」をコップ1杯の水で服用して自宅での作業はフィニッシュ。
いざ胃腸クリニックへ
病院でもう一度排便して、看護師さんに観てもらいます。
まるきり無色の水状態だったので「あらきれいね~」と褒められました。
検査衣に着替える。
ズボンのお尻の部分がパカっと開いてます。
時計、アクセサリーなど金属は外します。
血圧測定
いつもより低く出てしまいましたが、そのまま検査へ。
点滴
点滴に大腸の収縮を弱める薬、鎮痛剤、鎮静剤を追加して、点滴をしたまま検査へ。
検査
お尻に潤滑剤を塗られて、いざ内視鏡スコープ挿入。
モニターで画面を確認しながら受けられます。
ちょっとお腹がツンツンつつかれるような痛みと圧迫感を感じます。
鎮静剤で朦朧とした中、約15分の検査終了。
検査後の注意事項
車の運転はできません。検査前に投与される薬に、めまいや眠気を誘う作用があるからです。お仕事も重要な判断が必要な場合は検査日を避けたほうがよさそうですね。
飲食は1時間後からOKです。
私の場合、ポリープ切除がなかったので、何を食べても良いと言っていただけました。
お風呂は湯船につからずシャワー程度。
便に少量の血が混ざるかもしれないと言われましたが、私の場合は翌日少し下り気味でしたが、血は混ざっていませんでした。
結果
ポリープ等の異常は見つかりませんでした。
しかし、ところどころ腸壁に窪みが出来ており、そこに便が溜まりやすくなっているそうです。
たまにスッキリしないのはこの窪みに便が引っ掛かっていたせいだったのかもしれません。
今後
大腸に関しては1年おきくらいに検査すれば良いと言っていただけました。
胃のほうは、近くの総合病院でポリープ切除のため入院・手術が必要になります。
また、長年のピロリ菌保菌で胃壁が荒れているので、検査も毎年受けたほうが良いと言われてしましました。
めちゃ憂鬱ですが、放っておくとまた手術が必要とかいう事態に陥りかねないので頑張らねば。
感想
検査前に短時間で下剤を2リットル近く飲むのがかなり苦痛だったのですが、胃の検査の時に比べればマシだったかな。
胃の検査の時同様、看護師さんが優しくて天使か女神に思えました。
当初聞かれたことには事務的に「はい」「いいえ」とだけ答えていたのですが、「初めてなのに上手にできましたね」と褒めていただいた時には、ちょっと涙目で「ホッとしました」と看護師さんの笑顔を仰ぎ見てしまいました。
入院中に看護師さんに恋してしまう患者さんの気持ちがわかったような気がします。
弱っているときの優しい言葉は必殺ですね。
なお、2017年の癌による死亡数が多い部位は、以下の通りです。※国立がん研究センター統計より