多肉植物実験例~アロエ『ポリフィラ』~
高温多湿の日本では栽培の難しい多肉植物。
同じ株を2つ使って、地植えと鉢植えに分けたり、地植えする場所を変えて様子を見てみたり、生き残りをかけていろいろ実験しながら遊んでいます。
ビックリするほど結果が違うことがあり、これが園芸の醍醐味であると感じさせられます。
そんな実験の数々から、今日は我が家で最も違いのはっきりした実験例、アロエのポリフィラをご紹介します。
2018年4月に購入した二つの苗。当初はほぼ同じ大きさでした。
左が買った当初から地植え、右が約1年後に鉢植えから地植えに切り替え。
念のため真冬にはそれぞれ苗帽子をかけていました。
我が庭で朝陽がたっぷり当たり、真夏の西日が避けられる特等席。
今のところ失敗はありません。
めちゃめちゃお水が好きなので、地植えのほうが下葉が枯れにくく、断然早く大きくなります。
右の小さいポリフィラは、左の地植えとあまりに差がついたので可哀そうになり、同じ特等席に1年遅れで鉢から植え替えてあげました。
これからどう追い付いていくのか経過観察が楽しみです。
ポリフィラは大きくなればなるほど螺旋を描く特徴がはっきりしてきます。
なので、鉢でのんびり育てていると螺旋を楽しむことが出来ないので、とにかく大きくしてみたいと思ったのが、地植え実験の始まり。
その甲斐あってか、左の地植え歴の長いポリフィラは既に螺旋を描いている様子が端緒になってきました。
見るたびに惚れ惚れとしていますが、標本株になるような良株に比べるとやや葉が細長くなっています。
当たり前ですけど、植物は地植えが大好き。
土や陽当りが合えばどんどん大きくなるし増えてくれます。
でも、多肉植物は観葉植物なので、好みの形に作りこみたければ鉢で植えるしかありません。
葉っぱが短く、厚みがあって、コロンとした株は、エケベリアに限らず人気です。
アガベのチタノタなんかは典型例ですよね↓
可愛く(カッコ良く)仕立てるには鉢という限られた環境でスパルタ生育をさせる必要があります。
お水をあげすぎないよう調整するには、ある程度経験が必要になるかもしれません。
また、根詰まりさせることで子吹きやすくなることもあります。
株が弱らないギリギリまでを見極めながら、植え替えを待ち、理想の形へと導く。スポコン漫画のように感じるのは私だけでしょうか。
好みは人それぞれなので、好きなように育てれば良いと思います。
私は職人のように美しく作りこむ育て方に始めは憧れたのですが、サボテンやコーデックスなど、品種によってはビニールハウスがないと管理が難しいと悟った時点で方向転換しました。
我が家の環境に自然と馴染んでくれる株を、季節の移り変わりとともに、その成長を楽しませていただく手法に今は落ち着いています。
いつか地方に移住して広大な土地が手に入ればビニールハウスも挑戦してみたい。そんな夢は残しつつ、今は今なりに楽しんでいます。