あしたも日曜日

~40代セミリタイア夫婦のシンプルライフ~

潔癖症? その2

抗菌、除菌、殺菌、滅菌。

この違い、解りますか?

医療関係にお勤めの方なら厳密にお分かりかと思いますが、私自身これまで見聞きしてきたことをまとめると、以下のようになるかと考えています。

抗菌➡気休め 菌の増殖を防ぐ
除菌➡気休め 菌を取り除く
殺菌➡効果あり 菌をある程度殺す
滅菌➡効果あり 菌を完全に殺す(医療レベル)

6年間勤めた私の歯科助手時代のエピソードです。

歯科医院では、使った後の医療器具を、菌やウイルスを死滅させるオートクレーブという機械にかけていました。

ある日、先生が「抗菌、除菌というのは気休めのようなもの。本当に感染を防ぐなら殺菌以上でないと意味がない」というお話をされました。

それでも、『抗菌』、『除菌』と書かれていると、一般の人は安心するから、そう謳った商品が溢れていて、企業は儲かっている。そんな風にもおっしゃっていました。

かくいう先生も、『抗菌』出来る青い光が内蔵されているスリッパ専用棚を医院の玄関に置き、「当医院は衛生管理が出来ていますよ」と言わんばかりのアピールをしていました。

とはいえ、大抵の菌やウイルスは流水で7割程度は落ちるそうです。残りの3割で感染するのは、子どもや高齢者、抵抗力の弱った状態(疲れやストレスが溜まっているなど)の人となるそうです。

さすがに医療の現場では、滅菌が必須になりますが、日ごろ生活している範囲では、そこまで神経質にならなくても良いのだと安心しました。

あまりに無菌に近い状態で過ごすよりも、普段から少し毒が入ってしまうくらいの方が良いという説もあり、土いじりをしている人は抵抗力が高まると何かで読んだことがあります。

ま、医学的なことは、よく定説が覆されることもあるので、すべて間には受けられませんが、人々の不安を煽って商品を買わせようとする商業行為には、あまり流され過ぎないよう心掛けようと思います。

でも、でも…。

『不潔』に対する恐怖心を利用した商売が罷り通る。その事実を知ってもなお、ひと度『汚い』と感じたものを『大丈夫』と修正することは難しい。ならせめて、『汚い』と認識しないように心掛けるしかないように思います。

いまさらウォシュレットは止められないもんねぇ…。